バックボーンライフに迫る。

カイロプラクティック的にみれば、かなりの疾患は、脊椎を中心とした筋肉・骨格系の異常が原因となっていることは、別項の通りですが、その異常(ズレ)のほとんどは、日頃の何気ない動作・姿勢の積み重ねによるものです。ここでは、1日の生活の中で、その大半を過ごす“座る”“眠る”“歩く”という行動(姿勢)についてカイロプラクティック的な分析を試みました。そのメカニズムを理解し、ほんの少し<意識化>するだけでかなりの効果が期待できるはずです。

 

骨盤を意識する暮らし……@ sit

【座る】

日本では着物文化の時代、座法は正座でした。
しかし、洋服文化へと移るに従い、座法の基本も崩れたようです。
正座は「横座り」や、両下肢を開いてお尻を落とす「とんび座り」に取って変わられました。
こうした座り方はカイロプラクティック的に見た時、健康上の重要な問題を持っているのです。

座法の基本となる骨盤は、仙骨という背骨の土台と、その両翼の寛骨という骨で、左右の仙腸関節という特殊な動きのある関節でできています。この関節の特殊な動きが、二足歩行、体重負荷、ショック吸収の役目を果たしているため、関節の作りも不安定で、力学的にも最も障害を受けやすい関節になっているのです。カイロプラクティックでは、腰痛患者の大部分に、この仙腸関節の問題があるというデータがあり、特に重視しております。女性に多い横座り姿勢は、否応無しに、この仙腸関節をひねり、トラブルを生じさせることになります。また、骨盤臓器には、女性にとって大切な子宮や卵巣があり、神経分布も密な部分ですから、不良姿勢は思わぬ病気の温床であるとも言えるでしょう。

坐面の深い椅子に浅く腰掛け、背もたれに上体をあずけて、弓なりに腰を落として座る姿勢や、座高の低いソファでの座位も、あぐら同様、仙腸関節に負荷がかかります。また、片足組みの座位は、知らず知らずに仙腸関節に障害をもたらし、原因不明の腰痛の引きがねになってしまいますし、自律神経を介して内臓機能のトラブルを生じることにもなりかねません。

椅子と人体に対する機能条件を探求する考察と実験は、20世紀初頭から行われてきました。カイロプラクティックは、そこから病気や健康との相関を追求しています。人体工学的に、座り心地を良くする研究は、ますます盛んになるようですが、どんな心地良い椅子でも、正しく座らなければ、仙腸関節のトラブルから、いろいろな病気や痛みを引き起こすということを、カイロプラクティックでは警告しているのです。

 

背骨を意識する暮らし……A sleep

【眠る】

人間は、人生の3分の1を眠って過ごしますが、
睡眠についてはあまり良く知りません。眠くなるから眠る、そう思いながら、
限られた人生の大切な時間を眠って過ごしてはいないでしょうか。

一般的には、日中の活動は疲労を生産し、夜の眠りは疲労を除去すると考えられていますが、脳波の分析によると、眠っている間は、一定のリズムを持って休息と活動が行われていることが分かります。これは日中の活動とは、違った次元の活動です。脳は、記憶を整理し、定着させているので、顕在意識が眠りについても、潜在意識は活動し続けているのです。そのため、夢を見ることで心のバランスを保ち、夢の中や朝の目覚めで、悩みや問題が解決することもあるわけです。

自律神経の機能は、一日を単位にして、大きなリズムで働いています。例えば、脈拍、呼吸、血圧は夜間に下がりますが、これは、昼は交感神経優位で身体の動的活動に適合するリズムであり、夜は副交感神経優位で内臓の静的活動に有利に働くシステムになっているからです。内蔵の働きは夜に活発になり、腸では食べた物を消化し、吸収して、栄養素にして貯えます。つまり睡眠こそ、日中に使用するエネルギーを確保するという、生きるための最も積極的な活動だと言えるのです。

関節や筋肉、靱帯は働くと緊張し、硬く縮んできます。疲労でつくり出された老廃物を取り除き、酸素や栄養素を送り込むと、これらの組織は弛緩していくのです。疲労回復の働きは夜に集中していますが、これは椎間板が水分を吸収して膨らみ、朝に身長が少し伸びていることからもうかがえます。ホルモンの分泌も夜に活発になります。「寝る子は育つ」の格言もここから生まれ、病気の時には昼夜の境なく眠ることも、体力回復のエネルギー転換の働きと分かればうなずけるでしょう。

生命エネルギーを確保する、「眠る」という行為を充分に機能させるために、寝具は大切なものです。カイロプラクターは、寝具についての適切なアドバイスも忘れません。そして、カイロプラクティック治療は、睡眠の質を良くすることにも、有効に作用するはずです。  

 

背骨を意識する暮らし……B walk

【歩く】

背骨をシャンと伸ばして、力強い足取りでスタスタ元気良く歩くご老人もいるかと思えば、
背中を丸めて足をひきずるように歩く若い人もいます。
歩き方には、その人の能力や精力が反映されているのかもしれません。
「歩く」という、最も基本的な生活スタイル、運動スタイルを見直してみたいものです。

そういえば、世の賢人たちはよく歩いたらしい。アリストテレスは、回廊を議論しながら歩き回ったとか。レーニンも書斎の絨毯が擦り切れるほど歩き回ったし、日本が誇るノーベル賞学者湯川秀樹博士も、京都の哲学の道を歩きながら中間子理論を考えたと言われています。脳に与える刺激は、五官からのものより、筋肉を介しての方が多いことを考えれば、賢人たちがよく歩いて思案したこともうなずけます。

病気やケガで入院して、寝たきりになって1週間以上も経つと、立ち上がろうとしても歩けなくなってしまいます。これは、足の筋肉の緊張筋の働きが低下して、姿勢の安定性を維持できなくなってしまうからです。この緊張筋こそ、実は脳細胞と密接な関係にあることが知られています。老化による脳神経細胞の減少が、緊張筋線維の縮少に比例していると言うのです。

江戸時代の人は、一日40km平均歩いたそうですが、現代人は果たして何km歩くことでしょう。歩くことは、運動の基本形でもあります。どんな場所でもできる安全な運動ですが、しっかりエアロビック運動を心がけて歩くことが肝要です。エアロビック運動とは有酸素運動のことで、酸素消費量を増大させるのが狙いですから、早く歩くこと、ゆるやかな坂道を歩くのもよいでしょう。

健康増進の目的から言うと、身長から100cm前後マイナスした歩幅で、腹筋を引き締め、背筋を伸ばして、1分間に約90m程度のスピードで歩くのが理想でしょう。歩くことは足の裏の血行を良くし、また足の裏は健康促進には欠かせない刺激部位でもあります。こうして元気良く歩き、汗をかいたら、不思議とパワーが満ちてくるから試してごらんなさい。

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