私のインフルエンザ観 京都南カイロプラクティック研究所 

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私のインフルエンザ観/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWeb
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はじめに

私のインフルエンザ観/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWeb一年に何度も風邪をひく人がいると思えば、まったく無傷ですむ人もいるのはどうしてなのでしょう。昔から、「阿呆は風邪ひかん」といいますが、ここ13年くらい寝込んだことがない私は、やはり阿呆なんでしょうか? (^o^;) 阿呆のいい訳をするわけではありませんが、私も小学生の頃は頻繁に高熱をだして学校休んでいました。内科の先生からは超肥大の扁桃腺とのお墨付きを頂き、それでも摘出の手術もせず仲良くお付き合いしています。にもかかわらず、現在は全く熱もでず、日々、風邪やインフルエンザのウイルスに囲まれながらも元気に過ごしています。

私は仕事がらインフルエンザや風邪などに罹患されている方々と、日々何時間も同じ部屋で過ごしています。呼吸をしている以上、当然のようにインフルエンザウイルスなどの外敵を吸い込んでいる訳ですが、無傷である以上なんらかの理由が存在することになります。では体内に侵入してきたウイルスがどのようなプロセスで除去されているのか、それとは逆に除去ができずに寝込んでしまうのはどうしてなのか、以下できるだけわかりやすく説明していきたいと思います。

「インフルエンザウイルスVS体内の免疫力」たとえれば戦争みたいなもの

インフルエンザのウイルス(ときにバクテリア)と体内の免疫力との戦いです。ヒトのからだをひとつの国家として例えるなら、この戦いに勝利するのも負けるのも、からだの指揮官である貴方の作戦次第です。 指揮官が外敵との戦闘に精通しており、防衛軍ともいうべき免疫システムが強ければ、風邪やインフルエンザといった敵にそうたやすく負けることはないのです。免疫システムが正しく機能していれば、ウイルスが増殖しないうちに外部からの微生物を見つけ出し、破壊・除去することで体を守ることができるのです。

まず、敵であるウイルスの性質を良く知ろう。感染症であることをお忘れなく

私のインフルエンザ観/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWebあなたの身体の防衛軍が、常日頃からの備えを怠っていると、あっけなくインフルエンザ・ウイルは体内に侵入して攻撃をはじめます。細胞感染してから8時間で100倍、16時間で1万倍、24時間で100万倍に増殖します。100万もの大軍と1〜数10ぐらいの敵を相手にするのとでは、攻略に要する日数も防衛軍の装備も大きく異なります。いわゆる潜伏期間というのは、このように兵力を増員している期間を指します。そして十分な兵力が整い次第、総攻撃を仕掛けてきます。-o_(-_^) ba-n 1〜2日の潜伏期間の後に高熱が発症するという訳です。

風邪ウイルスによる感染では、鼻や口の粘膜に留まりますが、インフルエンザ・ウイルスは直径が数ミクロンと小さいため、吸い込むと気管支まで到達して気道の粘膜で増殖を始めます。また、ウイルスは1年中浮遊していて、夏にクーラーにあたりすぎ冷えて風邪をひいたという話もよく耳にします。これは寒さというのが免疫力の源ともいえる栄養素の消耗を促進させるからなので。

指揮官がうっかりしていて備えが不十分な身体では、免疫力が普段よりさらに低下した結果、ウイルスの侵入・感染・増殖とやられっぱなしの好き放題にされるのです。

ひとつ注意しておきたいのは、ただの「風邪」とは違い、インフルエンザウイルスはすこし強敵です。インフルエンザは、今世紀の初めにはスペイン風邪として流行し、2000万人以上の死者を出した「感染症」なのです。日頃から、感染症に挑む「戦いの準備」は整っているかどうか自分で問うことも大切です。

免疫システム第一段階〜第二段階 免疫細胞が大活躍

ウイルスが侵入してきた際には、「敵機侵入、敵機侵入」と『カルシウム』が免疫体にその情報を伝えます。もし情報を伝える兵士(ここではカルシウム)が居眠りしていたならば・・・(-_-)゜゜zzZ 細胞間の情報伝達に支障をきたすことになります。これでは「情報戦」以前の問題といえるでしょう。(笑)

それでも皮膚・粘膜がバリアーを張りめぐらしているので、ここで少数のウイルスをバシバシやっつけます。外気から、のどや肺、消化器に侵入した輩には「粘液」が退治します。皮膚には汗や涙に含まれる酸や酵素が殺菌作用があるのでこれもバシバシと退治してくれます。残念ながら貧弱な免疫システムですと、ウイルスは容易にこれを突破して怒涛の如く体内にどんどん侵入してきます。

侵入者に対してまず最初に立ち向かうのはマクロファージ(貧食細胞)です。マクロファージは、風邪やインフルエンザを引き起こす不愉快なウィルスを飲み込み、食べ、除去する働きを担う白血球の一つです。普段は、ブドウ球菌やカンジタ、ガン細胞の処理にと忙しく働いています。

働き者のマクロファージが病気との戦闘で持てる力を消耗したとき、栄養素やエネルギーの必要性が極端に高まります。つまり元気いっぱいで活躍してもらうためには、後方からの支援が必要になってきます。この任務は『ビタミンC』が引き受けます。活発なマクロファージを維持するのに特に重要です。ビタミンCはマクロファージに集まりますが、その濃度は周辺の血液濃度の40倍にも至ることがよくあると報告されています。

普通、正常だと判断される体内のビタミンC濃度では、マクロファージに十分供給できるとは言えません。従って、ビタミンCを多めに摂取することにより、免疫システムの戦闘態勢をより強固なものしてくれます。しかし、現実はストレスに晒され環境も激変したなか、ビタミン・ミネラルが減少した食物(というより、もはや「品物」と化していますから「食品」というネーミングのほうが自然かもしれません)を摂っているのが現在の私達です。せっかくの免疫システムを装備しながらも、次々とインフルエンザに冒され倒れていくのも、戦闘態勢が整わないという理由がある以上、当然なことかもしれません。

さてマクロファージが、敵を解体し、さらに除去してくれるのは素晴らしいことですが、全ての敵を完全に制圧できないこともあります。そこでマクロファージは侵入者である敵に対して、目印をつけ、他の免疫チームに攻撃のバトンを譲ります。

目印のついた残りの敵を感知するのが「ヘルパーT細胞」です。T細胞は、体内で出会うものが味方(自己)か敵(非自己)かを見分ける免疫細胞で、ウイルスなどの異物を敵として「認識」し、「排除」「攻撃」するといった免疫システムの中心的な働きを担っています。マクロファージが先程の理由で十分な活躍ができなかったら、残兵どころかウイルスの大群が待ち構えているかもしれませんね。(笑)ヘルパーT細胞は残りの敵を感知すると、「まだ、生き残ったのがいるぞ〜」と警報シグナルを発信します。ちなみにエイズ・ウイルスは、ヘルパーT細胞についてのみ特異的に感染し(天敵みたいなものです)T細胞を破壊し続けます。

このように身体を防衛している免疫細胞は全て骨髄で造られます。T細胞は骨髄から血中に出てきて、「胸腺」に入り成熟していきます。骨髄はいわば「生みの親」、胸腺は「育ての親」といえます。しかしこの育ての親は、しつけがたいへん厳しいことで有名です。昔で言う士官学校みたいなもので、正しく敵を認識できる能力が備わらなければ排除されます。そこで能力も備わり一人前のT細胞だけが卒業を許され、身体全体に流れてきます。

これら免疫細胞の量は、身体のなかに少ないより多い方が絶対いいですね。その鍵を握るのが、『ベータカロチン』と『ビタミンE』なのです。最近の研究結果によると、『ビタミンE』に、胸腺の働きを活発にし、その結果、胸腺で分化・成熟する免疫細胞「Tリンパ球細胞(T細胞)」を増やしてくれる働きがあることが分かりました。「あなた身体の免疫細胞の量は十分ですか?」 胸腺は若い頃が活動のピークで、40才を過ぎると退縮してきて脂肪組織とおき換わり活動も低下してきます。私の胸腺もそろそろ小さくなって脂肪組織に換わりかけているかもしれません。 (-_-;) お年寄りの方は抵抗力が弱いとかよく言われますね。

胸腺は免疫細胞を増加させるだけでなく、免疫に影響を与えるホルモンも分泌している重要な器官ですから、これを早々と退縮させてはたいへんです。幸いなことに、『ビタミンC、ビタミンE、セレ二ウム』といった抗酸化物が胸腺の退縮を阻止するという報告もされています。加えて、『ビタミンBコンプレックス、亜鉛、鉄、マンガン』を摂ることにより、胸腺の機能は更に向上します。 加齢により胸腺が退縮しても、肝臓や小腸の腸間膜リンパ節などで、T細胞の分化は行われますので年配の方もご安心下さい。ただし十分な『ビタミンE』が必要なこともお忘れなく。

すこし脱線しましたので話を元に戻しましょう。 次にヘルパーT細胞のシグナルを受け活性化した「B細胞」は、マクロファージが捕食できるように、敵を認識しやすく働きます。そして食欲旺盛なマクロファージが侵入者を細胞内に包み込み食べてしまい、感染の危険は終わりを告げます。ヘルパーT細胞は、マクロファージでは荷が重い敵が現れると、自分自身は戦おうとせず、敵の特徴をよく観察して、リンパ節に行き、キラーT細胞やB細胞に情報を伝える働きをします。

キラーT細胞はヘルパーT細胞の情報により、敵の弱点をつくように訓練された免疫細胞で、訓練が終わり次第、敵と直接戦います。

B細胞(Bリンパ球)はヘルパーT細胞の情報により、免疫グロブリンという抗体(タンパク質)をつくり、抗体をウイルスと結合させることにより、ウイルスを分解します。一度感染するとB細胞はしっかり覚えていて、そのウイルス専用の抗体(なんと、一つの細胞でなんと10万個も製造します)をつくって攻撃するのです。

以上、免疫システム第一段階のプロセスを整理しますと、1.侵入してきた微生物は、防衛の最前線にいるマクロファージ免疫細胞にばらばらにされる。2.さらに処置が必要な場合、微生物の破片を感知するヘルパーT細胞(免疫反応をおこすのを助ける免疫細胞)が化学的警報シグナルを発信する。3.シグナルを受け活性化したB細胞は抗体を分泌し、他のマクロファージが捕食できるよう微生物に目印をつける。4.マクロファージが侵入者を捕食し、感染の危険は終わりを告げる。

免疫システム第二段階を整理しますと次のようになります。1.細胞がウィルスに感染。2.T細胞が感染細胞の表面にウィルス破片を認識。活性化T細胞にシグナルを送る。3.活性化T細胞が感染細胞を破壊、化学的にこなごなにする。記憶T細胞は、将来の同じような侵入に対する防衛を早急に準備する(将来的にはしかのような病気の再感染を防止、さらに予防接種後の免疫を高める)

私のインフルエンザ観/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWebさて、これまでの「免疫システム第一段階〜第二段階」を読んで疑問をもたれる方も少なくないでしょう。「では、どうして何度も風邪をひくのか?」と。こたえは単純明快です。免疫システムが不整備のままで、正しく機能していないのです。;_;)uuu... 正常な機能、更に強力な免疫システムを期待するには、ビタミン・ミネラルといった微量元素が必ず必要になってきます。食生活に自信がある方も油断はできません。「生体利用性」の問題があるからです。たとえば、カルシウムが吸収されるためには、胃酸が十分に分泌されることで分離され、そのあと小腸で吸収され、カルシウムイオンとなって細胞に到達します。そこではじめて「吸収」されたことになります。モグモグと口にほうばり「食べた」ことと、「吸収」されたということはまったく違うのです。このように生体利用性とは、栄養素が体内で利用されてはじめて「栄養」となることをいいます。もちろんサプリメントを摂っていても、深酒や太りすぎ、睡眠不足、ストレス、ハードワークが続いてもいけませんね。その辺の事情も考慮しながら次に進みましょう。

免疫システムを強化する一騎当千の戦士達(1)

防衛力(免疫システム)強化の最高トリオは、亜鉛・ビタミンB6・蛋白質です。

リンパ球のT細胞が、敵ウイルスの状態に合わせた攻撃力のあるミサイル(抗体)を製造するときに必要なのが『亜鉛』というミネラルです。海のミルクともいわれる「カキ」に多く含まれます。亜鉛が欠乏していると大事な撃墜ミサイルの生産減、それと湾岸戦争でのイラン軍の不発花火のような粗悪ミサイルの出来上がりです。また亜鉛の素晴らしいところは、イオン化したときに自らウイルスに接近し、インフルエンザウイルスの繁殖を抑えます。このように亜鉛イオンが鼻・喉・口の組織呼吸器系の粘膜組織に十分に配属されていたら、上部循環器のウイルスの繁殖を阻止出来るのです。これだけで敵ウイルスは壊滅状態になることもあるようです。というわけで、アメリカ人にとって風邪といえば「亜鉛」を連想するくらいで、風邪をひいた感じがすれば、亜鉛のキャンデーを口に含んでいます。

専門家達は『僅かな亜鉛の欠乏が、風邪のウイルスや他の病原体が体内で生存出来る時間を長くし、風邪の不快感を増加させている。これは、亜鉛の欠乏により、免疫システムがウィルスを退治するまでにより長時間を必要とするためである。』と考えています。これは亜鉛が胸腺に含まれるサイムリンというホルモンを活性させてT細胞を増殖させる働きがあるからです。また肝臓に貯えられたビタミンAの分泌を促すことにより抗酸化作用を導き出します。

『蛋白質』は、ミサイル(抗体)の材料に必要で、延焼(炎症)で焼け野原となった組織の再生に必要となります。

『ビタミンB6』は蛋白質を利用して抗体を造るのに必要です。これらが不足しているということは、ミサイルを造る材料も作業員も不足、つまり物資両面での枯渇ですね。またビタミンB6は、亜鉛、ビタミンCと共に胸腺ホルモンの生成には不可欠です。また『パントテン酸』が欠乏していても抗体産生は低下します。

先程ウイルスの監視をしていた『カルシウム』には、もうひとつ大事な任務があります。マクロファージなどの白血球を活性化させる働きがあるのです。それゆえ砂糖はできるだけとらないようにしましょう。理由は血液中の糖分が増えてくると血液が酸性に傾き、カルシウムがどんどん排泄されていくからです。そうなると優秀な戦死であるはずの白血球はどんどん怠け者になっていきます。

「あなたのマクロファージ・白血球は任務を遂行していますか?」

『マグネシウム』は炎症の原因となるヒスタミンの放出を抑えます。マグネシウムは喘息・風邪のときにも必要ですが、300以上の酵素の活性化に関与していますから非常に大事です。予防医学の見地からもマグネシウムは亜鉛と共に最重要ミネラルに挙げられます。

迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(2)

「ビタミンACE」

ビタミンACEは、風邪のときにどこでどのように活躍するのでしょう?

『ビタミンA』が不足すると、上皮細胞の分化低下・ムコ多糖類の合成低下により、粘液が減少し乾燥することでかたくなり、傷つきやすくなります。先ほどの粘膜のバリアーが役立たずになるわけで、ウイルスは容易にどんどん侵入します。門番が泥棒に対して「ようこそ!」とニコニコ (^O^)/ しているようなものです。よって風邪をひき易くなるのです。しかし必要な栄養素が充分あれば、喉や鼻の粘膜は強くウイルスを体内に入れることはないのです。

ところでカロチンからビタミンAへの変換にはヨウ素が必要ですが、当院での毛髪の微量元素分析の検査結果、不足している方は結構おられたので、V.A単独で摂られている方は要注意です。パフォーマンス・パックのビタミンAは81%がベータカロチンの形ですが、ヨウ素がきちんと含まれているため変換システムについての心配は無用です。ただし、糖尿病や甲状腺腫などでは変換できないこともあります。またビタミンAは90%が肝臓に保存されますが、「肝硬変の人はどうなるんだ」との疑問を持たれるかもしれませんが、ここでは話がどんどん脱線するので割愛することにします。

『ビタミンC』はライナス・ポーリング博士が「ビタミンCと風邪」を著わしたことであまりにも有名ですね。

風邪にどうして効果があるのかといいますと、

1)コラーゲンを合成することで、細胞がしっかり固まります。いわば細胞の接着剤のようなものなのです。これでウイルスの侵入と移動を防ぎます。

2)ウイルス攻撃の主要メンバーである白血球の働きを強化します。食菌作用を促進させるのです。

3)抗ウイルス蛋白質のインターフェロンの生成を促進し、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の作用を活性化します。インターフェロンは細胞がウイルスに感染すると直ちにつくられ、ウイルスに対して最初に攻撃をしかけます。今やインターフェロンは肝炎やガンの治療で有名ですが、元来は自分の体でつくられるものなのです。

4)ビタミンC自らウイルス攻撃に参加します。攻守にわたり実に頼れる存在です。大佐みずからマシンガンを持って敵を制圧するようなものです。なんか映画でありましたね。

5)プロスタグランジン(生理活性物質)の産生量を増加させて、リンパ球の形成を促進し免疫系を強化します。すこし脱線しますが、マーガリンやショートニングは人工の油で、魚などの油に水素を添加して粘度を出している様で、最近の研究では、人体に大切なプロスタグランジンの生成を阻害するとの発表があります。

さて、お店で販売されているV.Cですが、同じビタミンCと表記されていても、通常薬局でおかれてるアスコルビン酸は単独ではビタミンCの働きが不完全なものとなります。

『ビタミンE』は、ウイルスによって発生するフリーラジカルがおこす細胞膜の酸化、つまり破壊を防ぎます。他のビタミンA、B、Cについても酸化から防ぐので、別名「体の守護天使」とも言われています。

先にも触れましたが、胸腺の働きを活発にし、その結果、胸腺で分化・成熟する免疫細胞「Tリンパ球細胞(T細胞)」を増やしてくれる働きがあることも判っています。また、B細胞の数も増加させるのです。ビタミンEが不足していたらどのような結果になるかは、もうお分かりですね。

迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(3)

「フリーラジカル・ターミネーター」

アメリカで「フリーラジカル・ターミネーター」と称されるピクノジェノール(フランス海洋松の樹皮からとれるバイオフラボノイドの一種)の存在はこの戦いに欠かせません。

どうしてアメリカではシュワルツェネッガーを連想させるのかといいますと、これにはビタミンCの20倍、ビタミンEの50倍の効果があるというレポートが発表されたことによります。私がOPC95を1日に4カプセルとるのも、ピクノゼノールの他にビタミンC、バイオフラボノイドコンプレックス、ビタミンB2、B6、B9、B12までも含まれているからです。

葡萄の種などに含まれるアントソシアニンもビタミンCの20倍、ビタミンEの50倍の効果があるといわれます。赤ワインをよく飲むフランス人には、脂肪たっぷりの肉やチーズなどをよく食べるにもかかわらず、心臓病などが極端に少ないというフレンチ・パラドックスとして現われています。またプロポリスに含まれるフラボノイドにも、強力な抗酸化作用、抗ガン作用、抗炎症作用があります。他にもグルタチオンやスピルリナ、マリアアザミなどの16種の植物栄養素・ハーブなど書き出していると大変ですのでここらへんで終わりにしますが、それらすべてが含まれているのサプリメントがアメリカにはあるのですから、改めて驚きます。湾岸戦争時のフセインをウイルスと例えるのなら、そのようなサプリメント愛用者は、多国籍軍以上の強力な軍事力によって、インフルエンザウイルスと対峙しているといえるでしょう。

腸内細菌叢の正常なバランスを維持する

胃酸や膵液などの消化酵素が十分に分泌されていて腸内細菌叢のバランスがよければ、あとは免疫システムを支える栄養素をしっかり摂り、規則正しい生活を心がけるだけでO.K.です。お昼の「○○さんのTV番組」を見て安心されている方はご注意下さい。頑張って食べていても、40代以降の方は胃酸の分泌が極度に低下するため、各栄養素が効能どおりに働くとは期待できませんので。 (i_i)\(^^ ) 消化酵素についての詳細はここでは割愛することにします。書き出すと延々と果てしなく続き終わりそうにもありませんから。それで最後にあまり知られていない腸内細菌のご紹介をして終わりたいと思います。

腸内細菌は、ヒトの正常な免疫系の確立に対して重要な働きを担っています。(以下、『腸内細菌と成人病予防』p57 健康科学センター編より抜粋)

ヒトは、新生時には母体からの免疫(受動的免疫)を獲得していますが、能動的免疫は確立していません。この能動的免疫の確立に最も重要な働きを持つ要因が腸内細菌の定着です。ヒトの腸内細菌叢は4週齢以後に比較的安定した状態になりますが、この間に能動的な免疫系が確立していきます。その過程は次の通りです。

1.腸内細菌が消化管壁に定着すると、腸内細菌から産生された物質が消化管を形成する細胞に送り込まれます。

2.この物質を、まずマクロファージが取り込み、T細胞にこの情報を伝達します。

3.T細胞は、さらにこの情報をB細胞に伝達します。

4.こうして消化管の粘膜固有層に存在する活性化されたリンパ球(T細胞、B細胞)は、腸間膜リンパ節に達し、更に胸管へ移行後脾臓に到達します。

5.活性化されたリンパ球は、短時間脾臓に留まった後、再び元の粘膜固有層(消化管壁近くの組織)に帰着します。

6.ここでB細胞は、プラズマ細胞に分化し免疫系の主体である抗体・免疫グロブリン(Ig)を分泌します。

こうして、消化管全域のリンパ系細胞が活性化され、全身にいたる正常な免疫系がくり上げられるのです。

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カイロフォーラムコンテンツ


 はじめに
 1億総半病人時代、そして誰もに訪れる「生活習慣病」
1.ビタミン・ミネラルの働きこそが生命の本質
2.病院の検査で「異常」が見つからなければ「正常」!?
3.栄養素は食事で摂れる、摂れない!?
 アメリカ合衆国政府が「現代病は食生活の間違いで起こる“食源病”である」と断定
 私のインフルエンザ観
1.はじめに
2.「インフルエンザウイルスVS体内の免疫力」ー たとえれば戦争みたいなもの
3.まず、敵であるウイルスの性質を良く知ろう。感染症であることをお忘れなく
4.免疫システム第一段階〜第二段階 免疫細胞が大活躍
5.免疫システムを強化する一騎当千の戦士達(1)
6.迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(2)「ビタミンACE」
7.迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(3)「フリーラジカル・ターミネーター」
8.腸内細菌叢の正常なバランスを維持する
 鳥インフルエンザはSARS以上の脅威 〜からだの免疫力は温存したい〜
 牛乳(1)カルシウム源としての牛乳
 牛乳(2)牛乳と病気
 牛乳(3)加工乳と乳飲料
 杏林二十一の会 分子栄養学の研修会 (当院スタッフによる研修会参加レポート)

京都南カイロプラクティック研究所から杏林予防医学研究所は徒歩5分のご近所さんです。地の利を生かしてという訳ではないのですが、当院スタッフは分子栄養学の研修会へ積極的に出席しています。 勉強した内容が思い出に変わらないように、患者さんへのアドバイスに生かせますようにと、レポートを書いてもらうことにしました。
第11回杏林21の会 「受験に勝つための食事学」 
第12回杏林21の会 「LGS リーキーガット・シンドロームと腸の健康」 
第14回杏林21の会 「現代医療を考える(2)」 
第17回杏林21の会 「ビタミンCと解毒」 
第18回杏林21の会 「含流アミノ酸と解毒」 
第19回杏林21の会 「有害物質の氾濫と解毒の重要性」
第20回杏林21の会 「あなたの子供を成功に導くCHQの法則ー生命の基礎となるリン脂質」
第25回杏林21の会 「ファスティング ビフォケアとアフタートリートメント 消化酵素の重要性」
第27回杏林21の会 細胞から元気になる食事〜あなたを「生かす食事」「殺す食事」
第28回杏林21の会 細胞から元気になる食事 (2)  
第30回杏林21の会 レシチン 「水と油をつなぐコーディネーター」  
第35回杏林21の会 油を変えれば人生が変わる「トランス脂肪酸の問題 第2弾」
第42回杏林21の会 肝臓をよくする20のプログラム


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当院は、京都市営地下烏丸線・東西線『烏丸御池駅』から徒歩4分、阪急電鉄京都線『烏丸駅』から徒歩9分のところにある、整体・カイロ治療院です。
当院では、肩こりや腰痛、頭痛、眼精疲労、ウエストラインの左右差・美容骨盤矯正など、痛みが伴わないケースについてもカイロプラクティックの立場から、最善の施術を行います。幅広い年齢層の患者様に通院していただいておりますので、整体やカイロプラクティックをはじめて受ける方もお気軽にお問い合わせください。祇園祭で知られる明倫学区、衣棚通り三条を南へ少し歩き、京都市の「広野了頓邸跡」の看板が目印になります。

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