生活習慣病について 京都南カイロプラクティック研究所 

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京都南カイロプラクティック研究所スタッフ/生活習慣病

(1)ビタミン・ミネラルの働きこそが生命の本質!

私たちの日々の暮らしは、衣・食・住の充実により、温度など外界の気象条件のように刻々と変化する環境にあっても一見平穏に過ごせています。これは身体の体温やphなどが、ほぼ一定に保たれているからであり、このような外界への適応性を自己の恒常性(ホメオスタシス)といいます。この恒常性を保つためには、私たちのからだを構成する一つ一つの細胞が正常に働けることが前提となります。しかし飽食の時代とも形容される現代の「食環境」は、その豊かさの影に、からだの恒常性も同時に妨げるという実に矛盾した表裏の現象を引き起こしています。

1億総半病人時代、そして誰もに訪れる「生活習慣病」/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWeb私たちにそのような危機をもたらす身近な例では、加工食品の増加や偏食をまず挙げることができ、このような栄養のアンバランスが、恒常性の均衡を妨げるひとつの原因となるのです。

たとえば、青のりに多く含まれるマグネシウムは、300以上の酵素の活性化に関与していますが、このミネラル一つ不足するだけで、恒常性を保つために生体内で絶え間なく営まれている代謝活動の大きな妨げとなります。これは一つ一つの代謝過程に「酵素」と、その働きを助けているビタミン・ミネラルといった「補酵素」が、必要であるからです。

「もうはじめからわからん。代謝ってなに?、補酵素は?」そんな声も聞こえてきそうですが、すぐに読むのを止めないで下さいね。たとえば、お風呂で身体をゴシゴシ洗っていると古い表皮はアカとしてはげ落ちていきます。と同時に新たにも皮膚はつくられているのです。このように古いものが新しいものにおきかえられていく過程を「代謝」といいます。毎日の食事で摂取されたタンパク質、脂質、糖質は消化管で消化され、それぞれの構成成分に分解され吸収されることで、新たに自分の身体にとって必要な物質につくり直されます。あまり自覚することはないでしょうが、体の器官や筋肉の細胞成分も硬いイメージの骨ですら、常に壊されては同時に形成されているのです。

これがうまくいかないと「代謝異常」といって、栄養素の不足や消化・吸収のトラブルにより、遺伝子情報がインプット(組込)されているDNA(デオキシリボ核酸)の本来の働きが出来なくなります。つまり食物からとったタンパク質を材料にして自分のからだと同じパーツをつくれなくなり、様々な障害がおこります。どうして同じパーツがつくれないかと言いますと、タンパク質からある体のパーツをつくりだすには、体内で起きる化学変化のための生体触媒、つまり「酵素・補酵素(ビタミン・ミネラル)」が必要となるからです。これが不足しては何もつくれず話になりません。町の工場でも、いくらいい材料を納入したところで、それを活かす作業員の方がおられなったら無駄になってしまうのと同じですね。

経営学の用語をお借りして人のからだを工場にたとえますと、体内での様々な代謝活動は、企業における生産活動であり、代謝の化学反応に必要な3大栄養素やビタミン・ミネラルは、原材料や作業員に代表される経営資源であるといえます。とりわけ、原材料から製品を造りだす際に欠くことの出来ない作業員に相当するのが、体内では「ビタミン・ミネラル」であるといえます。

ビタミン・ミネラルが生体内で微妙な量的バランスを保つことによって、代謝のメカニズムは正常に働き、生体の恒常性を維持できるのです。工場の機械も順調に作動し生産ラインも万全といったところでしょう。ところが、長期間ビタミン・ミネラルの過不足の状態が続くと、正常な濃度バランスが維持できなくなり、代謝のメカニズムに異常をきたすことになります。そうなると病的な状態へ移行することも容易に想像できます。このことが「酵素なくして生命はありえない」といわれるゆえんです。

酵素は生命活動の主役ともいえる重要な働きをしますので少し説明を加えます。「酵素」にはタンパク質だけで構成される「単純酵素」と、タンパク質とそれ以外の部分からできている「複合酵素」の2種類があります。そのうち後者のタンパク質部分を「主酵素」といい、DNAでこの主酵素の部分がつくられます。

タンパク質以外の部分は「補酵素」、コエンザイム、助酵素などと呼び、聞き慣れたビタミン・ミネラルが担当します。特に水溶性のビタミンが補酵素として働くものが多いのです。またミネラルを必要とする酵素は「金属酵素」(メタロ・エンザイム)といいます。

たとえば赤血球中のヘモグロビンはグロビン(単純タンパク質)とヘム(鉄イオン)からなる複合タンパク質ですが、グロビンにヘムが結合することによって酸素を運ぶことができるのです。

先程の「代謝」を推し進める本体に相当するのがこの「酵素」であり、とくにミネラルを必要とする「金属酵素」は、正常な生理機能を調節し、完全な物質代謝を行う、たいへん大事な役割を担っているのです。

(2)病院の検査で「異常」が見つからなければ「正常」!?

今度は見方を少しかえてみて、F1などのモーターレースを想像して下さい。優秀な自動車の「メカニック」が、心血を注いで完璧に「レースマシン」を調整、整備したとします。しかし、「給油」には無関心で、粗悪なオイルやガソリンがどんどんと注入されていたら、どうなるでしょう。レースマシンは本来の性能を発揮できないどころか、やがてマシンそのものが、回復不可能な状態に陥ることも、容易に想像できると思います。

医療の世界でメカニックに相当するのは医師であり、筋・骨格の生体力学的トラブルに起因する愁訴に対するメカニックは、カイロプラクターといえるでしょう。ともに機械を修理するという立場に、近いといえます。

その医師やカイロプラクターが、日々の研鑚を怠らず適切な処置を施しても、車の「燃料」に相当する患者さん側の食生活に、栄養の偏りや栄養素の消化・吸収に問題があるとどうなるでしょうか。

くりかえしになりますが、体内のミネラル濃度バランスは崩れ、代謝のメカニズムは正常に働かなくなります。そして、生体のホメオスタシス(恒常性)を保つことが出来ず、時間をかけて病気の状態へと移行していくのです。

自覚症状が無いからといっても全く油断も安心もできません。貴方の知らないあいだに密かに、そして確実に病気の状態へと進行しているのです。先程のレースマシンと同じような末路を辿る可能性は大いにあるといえます。ある日突然に、糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞がやって来るということではないのですね。

しかし、このような疾患に罹った方の多くが、突然に病気になってしまったと思うのは何故でしょう。もちろん、このような診断を受けるまでに、医療機関で各種検査を受診される方は多いのですが、残念なことに病気の臨床症状があらわれるまで、検査では「正常」と判定されることが多く、患者さんを安心させる元となります。ということは、「病気」になって初めて「病気」と診断され、本人も「病気」だと悟ることになるのです。

一方では、「定期検診」が大事だと唱えられますが、無症状の時期に早期発見するのがなかなか困難であるのが欠点です。失礼な表現ですが、ヒヨコのオス・メス式の検査法といわれるゆえんです。つまり「異常」が見つからなければ「正常」と診断を受けることになるのです。人間ドッグや学校、会社での健康診断を受けるということは、予防ではありませんし、予防のための努力を積み重ねているわけではないのです。

どういうことかといいますと、すでに「病気」になっているか、まだ病気になっていないか、それがわかるだけなのです。おかげで、当院の日々の臨床では「健康診断で異常なしと言われました」と喜ぶ患者さんを見るにつれ、私は、脱力感とともに実に複雑な心境に追いやられます。そして、あまりあれこれ言うと煙たがられますから、「検診を予防と考えんといて〜」と心のなかで日々叫んでいるのです。

(3)栄養素は食事で摂れる、摂れない!?

「いや、私のところは毎日きちんと栄養には気をつけているから、生活習慣病なんて大丈夫。そんな心配はない。」と安心されている方は実に多いですね。しかし、そこには大きな落とし穴が2つあるのです。

第一に、必要な栄養素は食事で十分摂れるという風潮は、厚生省の所要量の基準をクリアーできているということであって、まったく安心できないのです。ご存知のように、所要量は一般に健康な人が健康を維持するために必要な量として、目安や参考にされることの多い量です。原則的には、欠乏症を防ぐ最低水準(所要量最小必要量)に、一定の安全率(2割前後)を上のせした量のことです。1億総半病人時代、そして誰もに訪れる「生活習慣病」/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWeb

この所要量を根拠に、日々の食事で十分な栄養が摂れたとなるのですが、これは机上の計算であって、「日本食品標準成分表」には、食品の保存状態や調理方法による栄養価の損失率が計算に入っていないのです。この重大な事実を見逃してはいけませんね。

また『ビタミンがスンナリわかる本』丸元康生著には、次のように書かれています。《米国タフツ大学栄養学部教授のジェフリー・ブランバーグのコメントを紹介しておきましょう。ブランバーグは、米国農協省の抗酸化物研究試験所の責任者でもあり、「老化と健康」の権威として知られています。

「『必要な栄養は食事からとれている』と発言する人がいますが、私が質問したいのは、『なんのために必要な量』がとれているのかということです。例えば、ビタミンCにしても、必要な摂取量のレベルは何十段階もあります。

欠乏症である壊血病を防ぐのに必要な摂取量、結合組織のコラーゲンを滞りなく合成するのに必要な摂取量、免疫システムを最高の状態に維持するのに必要な摂取量、日常のストレスから受ける生理的ダメージを最小限に抑えるために必要な摂取量・・・、あなたが、どのレベルまでをクリアしたいかによって、必要なビタミンCの摂取量は1日50mgにもなるし、2000mgにもなるはずです」》

第2に、生体利用性の問題があります。たとえばカルシウムが吸収されるためには、胃酸が十分に分泌されることで分離され、小腸で吸収されカルシウムイオンとなって細胞に到達します。そこではじめて「吸収」されたことになります。モグモグと口にほうばり「食べた」ことと、「吸収」されたということはまったく違うのです。このように生体利用性とは、栄養素が体内で利用されてはじめて、「栄養」となることをいいます。

「カルシウムを多く含む食品を摂っていれば、そんなの吸収されるだろう」なんて声が聞こえてきそうですが、実はそんな単純なものでもないのです。

次のような場合は、カルシウムの生体利用性が十分に働かないことが判っています。

1.カルシウムとマグネシウム、リンの摂取バランスの乱れ

2.ビタミンA、B2、B6、C、Dなどカルシウムを直接、あるいは間接に吸収を高めるビタミンの不足

3.アルミの体内蓄積

このようにミネラルはビタミンとは違い、単純に不足分を摂取する「足し算の栄養学」では済まない問題があります。壊血病にはビタミンC、くる病にはビタミンDと単純に摂取していれば良くなっていくケースのように、不足したビタミンを加算していく方法が足し算方式と言えるでしょう。

一方、ミネラルについては『ビタミン・バイブル』で有名なアール・ミンデル博士が、「ビタミンは確かに重要なものだが、ミネラルなしでは何の働きもしない。ミネラルこそが栄養素のシンデレラなのである」と著書でその重要性を述べています。なるほどミネラルは微量金属元素といわれ、微量であっても私たちのからだにとって欠くことのできない元素ですが、残念なことに呆れるほど吸収されにくいのです。そしてカルシウムでの例のように、「足し算」では解決できない問題をいくつも含んでいるので1億総半病人時代、そして誰もに訪れる「生活習慣病」/栄養のおはなし/京都南カイロプラクティックWebす。

「鉄剤」を投与しても「貧血」がなかなか改善しないのもその一例ではないでしょうか。「鉄」だけの単独摂取では吸収が悪く、せっかく取り入れた鉄が赤血球に利用されるため、「銅」が必要になるからです。ですから「銅」欠乏を促進する因子があれば、その問題をクリアすることが鍵となります。また銅が不足すればビタミンCの3価を2価に変え、十二指腸での吸収を容易にする働きが期待できなくなります。血色素合成に作用するビタミンB6や、赤血球の生成に関与するビタミンB12、コバルトも必要です。

またタンパク質が不足しているとミネラルは吸収されにくくなりますし、肉類に含まれるタンパク質と結合した「ヘム鉄」の方が、ホウレンソウや穀類などの「非へム鉄」よりも吸収が優れています。

良質のタンパク質を一緒に摂ることも必要で、毛髪の微量元素の定量分析(毛髪分析)では、硫黄の値でタンパク質がよくとられているかどうかの目安になります。ミネラルには人体内でお互いに拮抗し合うのもありますし、有害ミネラルが特定の必須ミネラルに影響を与えるケースも考慮しなければなりません。

さて、これまでミネラルの難吸収性のお話をしてきましたが、次に実際にからだの中で、栄養素の「消化・吸収」が正常に営まれているのか、そうではないのかを考えることにしましょう。

これは栄養療法を始める上でも第一ステップであり、極めて重要なテーマですが、実にやっかいな問題が潜んでいます。というのは、消化・吸収が悪いといっても、本人にはほとんどその自覚がないからです。何故なら、病院では胃酸の分泌量がどれくらいであるとか、腸内細菌叢(そう:集まり)のバランスは正常であるかなど、これらの消化・吸収についての検査が病院でほとんど行われていない現状があるからです。

だから、まさか自分の吸収力が弱いなんてことは、ほとんどの方が疑いもされてません。食事さえしていれば、またしてもキチンと吸収されて栄養がついたと考えがちなのです。

たとえば胃酸は、亜鉛という重要なミネラルによって活性化される酵素が働いて、胃の粘膜でつくられます。胃酸が十分にあり、その酸性の度合いが強いと食物中のミネラルがイオン化し、腸での吸収を容易にするのです。胃酸の分泌量が少ないとミネラルは吸収されにくくなりますが、40歳すぎの女性の半数は無胃酸症かそれに近い状態といわれます。

このようなケースでは、必要な栄養素が吸収されにくい状態ですので、来院される患者さんのなかでも本人にしか辛さがわからないような、冷えのぼせ・めまい・目のかすみ・動悸・肩凝りなど様々な症状が次から次ぎへと出現することも珍しくはありません。そして病院では判を押したように「自律神経失調症あるいは更年期障害」と診断された方がほとんどなのです。原因を究明せずに症状で診断したといっては言い過ぎでしょうか。

分子栄養学の考え方では、鉄、銅、亜鉛、マンガン、クロム、セレ二ウムなどの微量ミネラルのうち、3つ以上が毛髪分析で低値以下に出ていると吸収不全症候群の可能性を示唆するということですが、当院で初めて受検された方の多くにも同様の傾向が見られます。

症状は様々な不定愁訴が現れて消えては次の症状が現れるという、モグラたたきのゲームのような状態を呈することもありますが、先程から説明してきました代謝異常が、その愁訴の原因にあるのならこのような症例も不思議ではありません。 "We are what we eat."という言葉がありますように、今まで食べてきたものが消化・吸収されて私たちのからだをつくっているのですから。

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カイロフォーラムコンテンツ


 はじめに
 1億総半病人時代、そして誰もに訪れる「生活習慣病」
1.ビタミン・ミネラルの働きこそが生命の本質
2.病院の検査で「異常」が見つからなければ「正常」!?
3.栄養素は食事で摂れる、摂れない!?
 アメリカ合衆国政府が「現代病は食生活の間違いで起こる“食源病”である」と断定
 私のインフルエンザ観
1.はじめに
2.「インフルエンザウイルスVS体内の免疫力」ー たとえれば戦争みたいなもの
3.まず、敵であるウイルスの性質を良く知ろう。感染症であることをお忘れなく
4.免疫システム第一段階〜第二段階 免疫細胞が大活躍
5.免疫システムを強化する一騎当千の戦士達(1)
6.迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(2)「ビタミンACE」
7.迎え撃つ身体軍の一騎当千の戦士達(3)「フリーラジカル・ターミネーター」
8.腸内細菌叢の正常なバランスを維持する
 鳥インフルエンザはSARS以上の脅威 〜からだの免疫力は温存したい〜
 牛乳(1)カルシウム源としての牛乳
 牛乳(2)牛乳と病気
 牛乳(3)加工乳と乳飲料
 杏林二十一の会 分子栄養学の研修会 (当院スタッフによる研修会参加レポート)

京都南カイロプラクティック研究所から杏林予防医学研究所は徒歩5分のご近所さんです。地の利を生かしてという訳ではないのですが、当院スタッフは分子栄養学の研修会へ積極的に出席しています。 勉強した内容が思い出に変わらないように、患者さんへのアドバイスに生かせますようにと、レポートを書いてもらうことにしました。
第11回杏林21の会 「受験に勝つための食事学」 
第12回杏林21の会 「LGS リーキーガット・シンドロームと腸の健康」 
第14回杏林21の会 「現代医療を考える(2)」 
第17回杏林21の会 「ビタミンCと解毒」 
第18回杏林21の会 「含流アミノ酸と解毒」 
第19回杏林21の会 「有害物質の氾濫と解毒の重要性」
第20回杏林21の会 「あなたの子供を成功に導くCHQの法則ー生命の基礎となるリン脂質」
第25回杏林21の会 「ファスティング ビフォケアとアフタートリートメント 消化酵素の重要性」
第27回杏林21の会 細胞から元気になる食事〜あなたを「生かす食事」「殺す食事」
第28回杏林21の会 細胞から元気になる食事 (2)  
第30回杏林21の会 レシチン 「水と油をつなぐコーディネーター」  
第35回杏林21の会 油を変えれば人生が変わる「トランス脂肪酸の問題 第2弾」
第42回杏林21の会 肝臓をよくする20のプログラム


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